公認心理師・水澤靖子 / みらいの樹 series part5
「うちの子、じっと座っていられない」「手先が不器用で文字を書くのを嫌がる」「集中力がなくてすぐ諦める」——こうしたお子さまの姿を見て、やる気や態度の問題と思っていませんか?その原因の多くは「身体感覚の未発達」にあります。
「身体感覚」が非認知能力と学力をつなぐ架け橋
前回(part4)では、非認知能力(樹心)が認知能力という年輪を育てることをお伝えしました。しかし実は、この樹心をしっかり形成・再生させ、さらに学力へとつなげるための、非常に重要な架け橋があります。
💡「みらいの樹」における身体感覚の位置づけ🏃🏻♀️
非認知能力(樹心)← 身体感覚(架け橋)→ 認知能力・学力(枝葉)
身体感覚は、心と頭をつなぐ『架け橋』として
樹心の形成を支え
同時に「学力の土台」を作ります。
教員時代に実践してきた「身体感覚を育てる取り組み」
水澤は教員時代、「身体感覚は脳の発達に直結している」という確信のもと、体育の時間を大切にしてきました。具体的には以下の取り組みを長年にわたって実践してきました。
【がんばり体操】通年
腹筋と背筋をバランスよく整えるヒンズースクワット。低学年50回・高学年100回を目標に実施。
【縄跳び】単元時
低学年:前跳び100回・後ろ跳び50回。中学年:あや跳び20回・二重跳び10回。高学年:はやぶさの習得を目指す。(一例、クラスの実態によりカスタマイズ)
【水泳】季節限定
水慣れにとどまらず、潜る・浮く・ビート板からクロールまでスモールステップで指導。全身運動で心肺も鍛えられる。
身体が整うと、何が変わるのか——連鎖する成長の流れ
- 体幹が整う(がんばり体操)
- 椅子にしっかり腰掛けられるようになり「座位」が安定する
- 肩のブレがなくなり、鉛筆・箸を持つ手が安定する
- 文字がマスの中にきれいに収まるようになる
- 動体視力が養われ、板書の作業がスムーズになる(縄跳び・ドッジボール)
- 集中力・粘り強さ・やり抜く力(グリット)が育つ
- 「できた!」の積み重ねで、やる気が内側から溢れ出す
早期教育より「感覚を育てること」——発達の順番を守る大切さ
現代は小さいうちから文字や数字を教える「早期教育」が注目されがちです。しかし、土台となる身体感覚が育っていない状態で知識だけを詰め込もうとすると、必ずどこかで無理が生じます。
子どもの発達には、絶対に飛び越えてはならない「整うべき順番」があります。
手足を使ってハイハイしたり、触ったり舐めたり噛んだりして得られる感覚抱っこやスキンシップを通じた「肌の感覚」
手足を使ってハイハイしたり、触ったり舐めたり噛んだりして得られる感覚
泥遊びや水遊びなど自然からの刺激を受け、「とことん遊びたい!」と思うものに没頭する体験
サポートで実践していること——コグトレ・ビジョントレーニング
水澤のサポートでは、教員時代の経験をもとに、さらに専門的なメソッドを取り入れてお子さまの身体感覚を引き上げています。
- コグトレ(認知作業トレーニング)
- ビジョントレーニング(眼と手の協応)
- 体幹トレーニング(運動)
- スモールステップでの「できた!」の積み重ね
「うちの子、ちょっと不器用かも…。」「集中力が続かないな」と感じたら、それは子どもがダメなわけでも、お母さまの育て方のせいでもありません。ただ、「今、身体感覚を一生懸命育てて、樹の幹を太くしている途中なんだな」と捉えてみてください。
「みらいの樹」シリーズ——記事一覧
- part1「登校しぶりの本当の正体・3つのポイント」
- part2「愛着が子どもの根っこを作る・基本的自尊感情」
- part3「言語力は思考力——言葉の力を育てるとその先に何が待つか」
- part4「非認知能力が芯となり、認知能力という年輪を育てる」
- part5「じっと座れない・手先が不器用・すぐ諦めるの本当の理由」(本記事)
整えるべき順番で
一歩ずつ身体の土台を耕していきましょう
まずは気軽にLINEからご相談ください。
お子さまの状態とご家庭の状況をしっかりお聞きした上で、必要なサポートをご提案します。

コメント