2023年10月時点での
文部科学省の発表によると
小中学校における
不登校児童生徒数は約30万人で
その時点で前年度より5万人増加の
過去最多の人数となっているとのこと。
この現状を皆さまどのように
お感じになるでしょうか?
現場でこの3月までわたしが
何をどうしていたのか
担当として、様々な角度から
不登校の予防を校内に呼び掛けていました。
①【教育相談係として】
教育相談係として担任の先生を中心に
教室で気になる子どもはいないか
情報を集めて全体で共有し一緒に方策を考え
十分とは言えないながらも
必要があれば専門機関などにつなげて
具体的な支援が得られるようにする。
校内で「Q-U」の考え方をもとに子どもたちが
安心感を感じられる学級経営の研修や
実際の「Q-U」アンケート結果を基にした
OJTも行いました。
②【特別支援教育コーディネーターとして】
複数いる②特別支援教育コーディネーターの一人
として、教室で一斉に学習することが
難しい子どもがいれば
状況を把握(アセスメント)し
専門家の見立てを仰いで
各ケースに合った各教室での合理的配慮や
特別支援など方策を見つけ出して実行を促す。
もちろん、クラス担任でもありますので
我がクラスのことを行いつつ
完璧には程遠かったものの
これらのことにわたしなりに対応していました。
お気付きの方もいらっしゃると思います。
そして、先にもお伝えしましたが
とにかく何をさておいても
不登校対策の
「肝(きも)」は『予防』です。
わたしが賛助会員として参加している
『発達協会』が毎月発行している雑誌の記事で
こんな言葉を見つけました。
不登校とは「学校と子どもが合わない問題である」
小林正幸「事例に学ぶ 不登校の子への援助の実際」金子書房 2004年
不登校のはじまりは「最終段階」である
本田秀夫「学校の中の発達障害『多数派』『標準』『友達』に合わせられない子どもたち」SB新書 2022年
発達教育 2024年5月号 発達障害のある子と不登校
ー周囲の大人ができることー
発達研修ユニット みつばち 臨床心理士・公認心理師 初川久美子 著
注)発達のことよりも先に「不登校」の記事を書いてしまいましたので発達特性のことをととりあえず「障害」と表現します。わたし自身には「発達障害」ということばにかなりの違和感があり、できれば使いたくない言葉です。そのことはまた発達のことを記事にするときに詳しくお伝えしたいと思います。
「不登校」のはじまりは「最終段階」
衝撃的な言葉です。
やや長くなりますが記事の一部分を取り上げます。
大人が不登校を理解する際は「学校が合わない」(友達関係が上手く築けない、授業スタイルが本人の得意とする方略とは異なっている、集団生活が苦手など)、「学校どころではない」(ヤングケアラーなど家庭の状況等が穏やかでなく心が休まるときがない、学校が家庭で何らかとても困っていることがあるなど)等により「学校がつらい」になっているのではないか。そんなふうに大枠でとらえ、原因探しに奔走しないことが大事です。原因探しは「学校に行きなさい」という強いメッセージでもあるからです。学校には行ったほうが何かといいらしいと子どもたちは理解しながらも、それでも「行きたくない」と言うとき、本人はすでにさんざん悩んだ結果、それでも「行かない」を訴えている、つまり、その子にとっては困りごと・苦戦の「最終段階」(本田、2022)です。しかしながら、大人からすると不登校という問題の「はじまり」に見えてしまうため、叱ってみたり、原因探しをしたり、結果として子どもの傷ついた心やつらさ、苦戦が置いてけぼりになってしまいます。まずは、「行きたくない」と言動で表すほどの子どもの辛さや言動を受け止めたいところです。
発達教育 2024年5月号 発達障害のある子と不登校
ー周囲の大人ができることー
発達研修ユニット みつばち 臨床心理士・公認心理師 初川久美子 著
その通りだと感じます。が、
ん、、、受け止めた後は…。
で、どうしたらいいの!?
当事者やそのご家族にとっては
そこからが本題です。
我が子の一人が不登校だった時期があります。
また、完全不登校のお子さんを
チームで完全登校へ導いた事例にも
携わっています。
そのリソース(資源)は
我が子を含めた一人ひとりの
お子さんに内在していた力や
チームの子どもを信じる気持ちと
並々ならぬ努力と連携協力体制
そして家族の想いや深い愛情です。
不登校はいろんな意味で
改善もするし克服も可能です。
しかし、こうなってからの苦労
支援する側、ましてや当事者となった
お子さんやそのご家族の
疲弊や失った時間を考えると
『予防一択』
元教師としてのわたしの考えは
これに尽きます。
つまり、
「不適応」のうちに「適応」へ促す
ということです。
実際に不登校に陥られている
方に向けての記事はまた後ほど
「わたしが考える 不登校②」で
更にお伝えしていきたいと思います。
今日も最後までお読みいただき
本当に、本当にありがとうございました💗💗💗
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