漫画「みいちゃんと山田さん」📖👀‼️わたしがその先に見たものとは??

⚠️一部、衝撃的な内容を含みます。心身に影響が出る可能性もありますのでどこまで読み進めるかはご自身でご判断いただけますと幸いです。

こちら ⇓ コミック「みいちゃんと山田さん」

同居している次女も
この漫画について知っており

世間でも話題に上っているようですので

おそらくご存じの方も
多くおられるのではないかと思います。

わたしはデジタル版で1巻のみ拝読しました。
漫画は衝撃的なシーンからスタートします。

それは、主人公のみいちゃんが
遺体となって発見されるシーンです。

これまで発刊されたコミックの中では
明確に示されていないようですが

みいちゃんにはなんらかの
知的な発達遅滞があると想定して
物語が展開しているようです。

このシリーズは現在
4巻まで発刊されているようですが

物語の結末までには
10巻ほどまで進むのではとの
予想がなされているようです。

1巻を読んだ後に
以下の複数の動画解説を拝聴し

わたしなりにこの物語を踏まえて
久しぶりに「特別支援教育」についての

今の時点でのわたしの考え
まとめてみたいと思います。

以下の動画をご覧になる方は
かなりのネタバレが含まれますので

それを踏まえてご覧ください。


ちなみに、この物語を
まったくご存じない方のために
ほんの少しだけ内容をお伝えすると

みいちゃんはその背景や特性からくる
自身の偏った認知から
夜(性)の世界へいざなわれ

そこで周囲のさまざまな
思惑を抱える人たちからの
横暴とも言える数々の搾取に遭います。

興味のある方は以下数本の動画を
覗いてみて下さい。 ⇓

⚠️ただし、冒頭でも触れたように一部衝撃的な内容を含みます。視聴されるかどうかはご自身でご判断ください。


こちら以外にも数多くの
ユーチューバーさんが

このコミックについての
動画を上げておられます。

あくまでもフィクションではありますが
みいちゃんの生い立ちや家庭環境など
その背景にも

主人公みいちゃんがこうした境遇に
なるべくしてなったと言わざるを得ない
ところは十分あると感じます。

この漫画の著者
「亜月(あづき)ねね」さんと

こちらのブログでも
これまで何度もお伝えしてきた
立命館大学教授で精神科医であられる
「宮口幸治先生」のお二人は
対談をされています。

その内容はコミック本の3巻に
掲載されているようです。

こちら ⇓ は
「宮口幸治先生」が2025年9月に
漫画「ケーキの切れない非行少年たち」について
インタビューを受けている様子が
収録されたYouTube動画です。

先のユーチューバーさんたちの
お話によると、宮口先生は
亜月ねねさんとの対談の中で

お子さんを特別支援学級へつなげるには
まず第一に保護者との信頼関係が重要で

そこを怠るとかえって関係性を損ね
お子さんがより支援につながりにくくなると
語られているようです。


こちらの方 ⇓ は岐阜県で
学習塾を営んでおられるそうです。

この方は発達障害や境界知能のお子様方の
学習サポートもされているとのこと ⇓

この動画では
公教育で特別支援教育に
つなげる、つながるためには

先生方の丁寧なアプローチはもちろんのこと
保護者の理解が必要だということを

ご自身が体験された
複数の事例をもとに述べられています。

もう少し具体的にお伝えすると
遺伝的な問題で
保護者の方の理解が得にくい場合もある
といったことにも言及されています。

時代背景もありますが
確かにみいちゃんの物語の中でも

身内の「世間体」「認知の問題」による
支援への繋がりにくさなどが
浮き彫りにされてはいます。

では、これらを踏まえた上で
みいちゃんの姿から

30年以上に教育に携わり
さらに福祉という新たなフィールドで
経験を得た者として

わたしにどのような景色が
見えたのかをお伝えしたいと思います。

わたしの結論は
ユーチューバーの皆さま方
どなたのご意見にも当てはまりません。

一言で申し上げると
これまでにも何度も申し上げてきている

「フルインクルーシブ教育」


これに尽きると考えます。

尊敬する苫野一徳先生も
何度もおっしゃられていることなのですが

とにかく、

「学校を
 ごちゃまぜの
 ラーニングセンターにする」

これが
教育に限らず今後の日本において
最重要なのではないかと

わたしも僭越ながら苫野先生同様
そのように思うのです。

つまり、あえて学校に
支援学級をつくらず

すべてのお子さん一人ひとりが
その興味関心を最大限に発動して

時間割に大きく縛られず
自己選択を赦されながら
学ぶ機会を得ることが可能になる。

もしくは、自分で、もしくは親御さんが
集団型の学習と個別最適な学びの機会
自由に選べてその選択に
経済的なハンデが生じないシステムを創る。

フルインクルーシブを
段階的に進めるにはこれもありかと思います。

しかし、みいちゃんのように
支援から取りこぼされてしまう人を
出さないためにはやはり

「フルインクルーシブ教育」


わたしはやはり、これ一択です。

個別最適な学びを提供する学校には
もはや「能力」という枠組み必要なく

あくまでもお子さんの身体面も含めた特性
認知力コミュニケーションの力

これらの指標に合わせて
より多くの大人が

お子さんたちそれぞれの学びを
丁寧に、かつ的確にサポートしていく。

また、学び合いや
大人とは一対一で、また子ども同士でも

それぞれとの対話をとおして
相互理解はもちろんのこと
さらに自己理解をも深めていく。

自己理解をもとに
社会自立に必要な知識やスキル
コミュニケーションの力を身に付け

最終的に人として
自律・自立できる。

ここが肝だと感じます。


既にAI(人工知能)の台頭により
ホワイトカラーの仕事は
激減していると聞きます。

誰もが知識や学力を競う時代は
既に終わっているとわたしは感じます。

むしろ、周囲との対話や
物事の民主的解決のために

思考力や洞察力
また言語力を基盤とした
対話やコミュニケーションの力を
つけることの方が
社会自立に有効に働くように思います。

これには今の集団教授型の学校のあり方を
大きく変える必要があります。


さらに、これらの実現にはまずもって
一クラスの人数を減らすもしくは
クラスをあえて編成しないといった選択のもと

教育に携わる人員を増やすこと
また、一人ひとりの特性や課題に気づき
適切に対処できる知識とスキルをもった
質の高い人材の確保も重要です。


となると、絶対に欠かせないのが
発達にかかわる専門性を生かした
教育活動現場の構築です。

付け加えると
以前にもお伝えした

幼稚園・保育園から
学校へと続く
福祉と教育の融合。


幼稚園や保育園、そして学校に
作業療法士・理学療法士
言語聴覚士
などの

専門性をもった職員
常駐という形で配置する。

これまでは週に1日など
限られた勤務日だった

国が認める資格をもった
SC(スクールカウンセラー)

福祉の専門家である
SSW(スクールソーシャルワーカー)
これまた常駐勤務しており

保護者の皆さま方が
専門性のある方たちのアセスメント
負担なく受けられたり

不安が生じたときに
いつでも話を聴くことができる

こんな体制が
必要なのではないかと考えます。

また、お子さんたちが
もてる力を最大限に生かし
より良い発達を遂げるために

横の連携を適切に図りながら
常に良い意味でのスクリーニングを
実施
していくことも

最適な時期により有効な
指導支援を行う上でとても重要だと考えます。

これが、乳幼児期から学童期という
人間の発達に最も重要な時期の
療育や教育に携わり

数え切れない事例を
目にしてきた者として今言えることです。

それ以降の思春期
また自身の専門分野である
心理学という意味合いでこの物語を見てみると

コミックのタイトルにもなっている
「山田さん」という
みいちゃんの同世代で同職の女性についても
特別な見方をすることができます。

この物語は山田さんが
ことのてん末を自身の目線で語っていく
というスタイルで展開されていきます。

実はこの山田さん
心理学的な目線で見ていくと
ケアが必要な人物です。

こうした、潜在的な要支援者を
拾い上げる
という意味合いからも
学校には心理および福祉の専門家の
常駐が必要
だとわたしは感じます。

教育、福祉両フィールドから
これまでの経験と知見をもって
現代の子育てを眺めた時に

今の親御さんたちの大変さや苦悩
すべての知的・経済的パターンで見て取れます

一見、みいちゃんほどの
問題がないように見える山田さんも

実はいつ破裂するか
分からない爆弾を抱えながら

緊張の続くサバイバルレースのような毎日を
何とか自分を保たせながら生き延びています。

もしかすると
毒親と評されている
山田さんの母親も

何らかの心理的問題を抱えている人の
一人なのかもしれないとも考えます。

この物語の結末がどうなるのか
わたしには分かりません。

しかし、一つ言えることは
決して簡単ではないかもしれないけれど

これらの問題は
学校教育を
根本から見直すことで
確実によい方向に
向けることができる。


わたしは心からそう信じています✨✨

みいちゃんが命を絶たれることも
山田さんがサバイバルレースを
強いられることもない

そんな社会を思い描き

未来の子どもたちの真の笑顔のために
本当に、本当に、微力ではあるけれども
歩みを止めずに前進したい。

今はそのように感じて
歩みを進めております。

もし、ご賛同いただける方がいらしたら
何より励みになります☺️✨✨

ここまでお読みいただき
ありがとうございました✨

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

*フリーランス公認心理師*子育て教育カウンセラー

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次