公認心理師・水澤靖子 / みらいの樹 series part4
「やり抜く力」「感情をコントロールする力」「他者と協調する力」——近年注目される非認知能力とは、いったい何でしょうか。水澤はこれを「幹の中心にある芯」と捉えています。そして重要なのは、認知能力(学力)より先に、この「芯」を育てる必要があるという「順番」です。
「みらいの樹」シリーズのおさらい
これまでのシリーズで、お子さまの成長を一本の「樹」にたとえてお伝えしてきました。
【根】愛着——すべての始まりであり、基本的自尊感情の源泉
【幹①】身体感覚——外界を理解し、自己を体現するための道具
【幹②】認知能力(学力・言語力)——外界とつながり、思考を形にするための道具
【芯】非認知能力——今回のテーマ。幹の中心で樹を支えるもの
芯」は社会の風の中で鍛えられる
水澤は「非認知能力」を「幹の中心にある芯」と捉えています。しかしこの芯は、温室の中で勝手に太くなるものではありません。
嬉しい経験だけでなく、思い通りにいかない悔しさ、対人関係の摩擦——その経験の一つひとつが、幹の中心に「揺るがない芯」を形作っていきます。
もちろん、風が強すぎる日もあるでしょう。孤独を感じたり、過度なプレッシャーにさらされたりすれば、芯の成長が一時的に止まることもあります。だからこそ、根っこ(愛着・基本的自尊感情)がしっかりしていることが不可欠なのです。
非認知能力という「芯」が、認知能力という「年輪」を育てる
そして、ここで最も大切なのが「順番」です。
焦らなくて大丈夫——整うべき順番で整えれば、樹は必ず育つ
「学力が……」「やる気が……」と、外側に見える年輪の太さばかりを気にする必要はありません。
まずは根っこを真の愛情で潤すこと。そしてお子さまが社会という風の中で、自分だけの「芯」をゆっくりと育てていく過程を、温かく見守ること。
整うべき順番で整えれば、樹は自ずと年輪を重ね、お子さまはやがて豊かな枝葉を広げて、社会という大空へ自らの翼で羽ばたいていきます。
「みらいの樹」シリーズ——記事一覧
- part1「登校しぶりの本当の正体・3つのポイント」
- part2「愛着が子どもの根っこを作る・基本的自尊感情」
- part3「言語力は思考力——言葉の力を育てるとその先に何が待つか」
- part4「非認知能力が芯となり、認知能力という年輪を育てる」(本記事)
- part5「じっと座れない・手先が不器用・すぐ諦めるの本当の理由」
「今の凸凹を大切にしながら、親子が笑顔でいられる未来」を
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